九十九里地域水道企業団長期継続契約事務取扱要領

○九十九里地域水道企業団長期継続契約事務取扱要領

(平成21年5月1日告示第5号)

改正	令和5年3月9日告示第4号

(趣旨)

第1条　この要領は、九十九里地域水道企業団長期継続契約を締結することができる契約を定める条例(平成19年九十九里地域水道企業団条例第1号。以下「条例」という。)及び同条例施行規程(平成19年九十九里地域水道企業団管理規程第2号。以下「規程」という。)に係る事務の取扱いに関し必要な事項を定めるものとする。

(長期継続契約を締結することができる契約)

第2条　条例第2条の適用に当っては、契約の目的、性質等により債務負担行為を設定して複数年度契約を締結する必要がある場合や契約期間中に仕様等の大幅な見直しが予定されているために単年度契約とせざるを得ない場合などが考えられることから、当該契約を長期継続契約とする場合はその目的、内容等を十分に検討して、その適否を判断すること。

2　長期継続契約は、複数年度にわたって経常的かつ継続的に物品を借り入れ又は役務の提供を受けるものを対象とするものであるが、予算上の制約を伴うことから、次の各号に掲げる場合は該当しないものであること。

(1)　契約期間中に大幅な仕様の変更が予定されているもの

(2)　翌年度以降の支出予算の保証を必要とするもの

(3)　契約期間が複数年度であっても単発・臨時的に行われるもの

(規程第2条第1項関係)

第3条　規程第2条第1項の対象となる物品の賃貸借するリース契約において、当該物品の定期的な点検、修理、部品交換やソフトウェアーのバージョン更新など、当該物品を良好な状態で機能させるために必要な日常的なメンテナンス(役務の提供)が付随している場合については、これを含めて当該物品(複写機等の使用枚数単価契約は対象外)のリース契約とする。

(規程第2条第2項関係)

第4条　規程第2条第2項の対象となる機械警備及びこれに付随する役務の提供を受ける業務に係る契約については、原則として次に掲げる各号のすべてを満たすものであること。

(1)　経常的かつ継続的に行われるものであること。

(2)　毎年度の当初から行われるものであること。

(3)　契約の相手方が委託業務の履行のために一定の準備期間が事前に必要であること。

(4)　履行可能な業者が複数あり、かつ、一般競争入札などの競争性のある契約手続で相手方を決定するものであること。

(5)　契約期間中に大幅な仕様の見直しが予定されていないものであること。

2　前項第1号の「経常的かつ継続的に行われるものであること」とは、対象となる業務を毎年度繰り返し、かつ、年度を通じて継続的に履行する必要があることをいうものであること。

3　第1項第2号の「毎年度の当初から行われるものであること」とは、毎年4月1日から役務の提供を現に受ける必要があることをいうものであること。

4　第1項第3号の「契約の相手方が委託業務の履行のために一定の準備期間が事前に必要であること」とは、年度当初から必要な水準の役務を安定的に提供するために、履行期間の開始までに必要な人員・機材を確保し、その従業員教育、訓練等などの事前準備を行うために一定の期間を確保することが必要であることをいうものであること。

5　第1項第4号の「履行可能な業者が複数あり、かつ、一般競争入札などの競争性のある契約手続で相手方を決定するものであること」とは、条例制定の目的の一つが、業者の新規参入への意欲を高め、競争性を向上させることにあることから、一般競争入札、指名競争入札又は見積合わせにより契約の相手方を決定するものをいうものであること。したがって、特定の者しか履行の能力がなく、契約の相手方が当初から一者に特定される、いわゆる特命随意契約によるものは該当しないものであること。

6　第1項第5号の「契約期間中に大幅な仕様の見直しが予定されていないものであること」とは、長期継続契約は、履行期間中、一定の仕様に基づいて業務を履行し、かつ、定額の委託料を毎年度支払うことを原則とするため、契約期間の中途で大幅な仕様の見直しが予定されていないことをいうものであること。

(規程第3条関係)

第5条　規程第3条の契約期間については、次の各号に掲げる事項に留意すること。

(1)　規程第2条第2項第1号の契約に係る契約期間の上限は、対象となる物品の法定耐用年数等に基づく商習慣上適正に定められる期間であること。

(2)　規程第2条第2項第2号の契約に係る契約期間の上限は、更なる経費の削減やより良質なサービスを提供する者と契約を締結する必要性に鑑み、警備機械の法定耐用年数等に基づく商習慣上適正に定められる期間と定期的に契約の相手方を見直す機会を確保するため、適切な契約期間を設定する必要があることに留意すること。

(3)　新年度開始前に契約締結を行う場合は、賃貸借期間又は履行期間開始日の前日までの期間を加えた期間(準備期間)を契約期間とすること。

(4)　契約締結日から履行期間開始日の前日までの期間(準備期間)中は役務の提供を受けないため費用支払は生じないこと。

(例：賃貸借期間又は履行期間を5ヶ年度とした場合)

(予算措置)

第6条　長期継続契約の対象となる案件は、予算要求時に当該年度の執行予定額と長期継続契約である旨と予定契約期間、契約期間中の執行予定総額、内訳として各年度の執行予定額を予算要求書に明示すること。

(入札及び契約締結の手続き等)

第7条　長期継続契約は、新年度予算執行期間前に入札、契約締結の事務手続きを執行できるものであるが、原則として新年度予算議決(例年2月下旬)後とし、賃貸借期間又は履行期間の始期は新年度開始後とすること。ただし、当該予算議決後では準備期間が確保できない等特別な事情がある場合は、事前に総務課及び企画財政課と協議すること。

2　長期継続契約の施行伺は、当該年度の執行予定額と長期継続契約であること及び条例施行規程の該当条項並びに予定契約期間、契約期間中の執行予定総額、内訳として各年度の執行予定額を記載し、契約期間中の執行予定総額による専決区分により決裁を得ること。

3　入札等の契約方法については、契約期間中の執行予定総額により、建設工事等指名業者選定基準の定めるところによること。

(入札公告等)

第8条　入札公告、指名通知、又は見積依頼には、契約期間及び賃貸借期間又は履行期間を記載するとともに、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約である旨を記載すること。

2　前項の入札公告等には、次年度以降の予算が減額・削除された場合には契約の変更・解除があり得ることを記載すること。

(契約書等)

第9条　長期継続契約を締結する場合には、財務規程第153条第1項の規定にかかわらず、契約書を作成すること。

2　契約期間には、賃貸借期間又は履行期間を併記するとともに、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約である旨を記載すること。

3　契約金額は、原則として月額で記載し、年度別内訳を併記すること。

4　次年度以降の予算が減額・削除された場合には当該契約の変更・解除があり得るとする特約条項(条件付解除条項)を記載すること。

(記載例)

(特約事項)

第○○条　この契約は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第234条の3の規定による長期継続契約であるため、この契約の締結の日の属する年度の翌年度以降において、当該契約に係る発注者の支出予算において減額又は削除があった場合、発注者はこの契約を変更又は解除することができる。この場合において、受注者が変更又は解除により損害を受けたときは、発注者と受注者が協議して定めるものとする。

2　前項により、この契約を変更又は解除する場合は予め書面により受注者に通知するものとする。